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硫化水素ナトリウムICSC: 1710 (4月 2008)
酸性硫化ナトリウム
CAS登録番号： 16721-80-5
国連番号： ｢注｣参照
EINECS番号： 240-778-0

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 可燃性。 火災時に、刺激性あるいは有毒なフュームやガスを放出する。    裸火禁止。    水噴霧、泡消火薬剤、粉末消火薬剤、二酸化炭素を使用する。  火災時：水を噴霧して容器類を冷却する。 直接水をかけない。 

 あらゆる接触を避ける！ いずれの場合も医師に相談！ 
  症状 予防 応急処置
吸入 咽頭痛。 灼熱感。 息切れ。 息苦しさ。 意識喪失。  局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  半座位。 人工呼吸が必要なことがある。 直ちに医療機関に連絡する。 
皮膚 発赤。 痛み。 皮膚熱傷。  保護手袋。 保護衣。  多量の水かシャワーで、皮膚を洗い流す。 直ちに医療機関に連絡する。 
眼 充血。 痛み。 熱傷。  呼吸用保護具と併用して、安全ゴーグルまたは眼用保護具を着用する。  多量の水で洗い流す(できればコンタクトレンズをはずす)。 直ちに医療機関に連絡する。 
経口摂取 咽頭痛。 口や喉の熱傷。 腹痛。 嘔吐。 ショック/虚脱。  作業中は飲食、喫煙をしない。  口をすすぐ。 コップ1、2杯の水を飲ませる。 吐かせない。 直ちに医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・個人用保護具：空気中濃度に応じた粒子用フィルター付マスクおよび空気中濃度に応じた無機ガスおよび蒸気用フィルター付マスク
・こぼれた物質を、ふた付きの プラスチック容器内に掃き入れる
・地域規則に従って保管・処理する
 

国連GHS判定基準に準拠

corrskull;toxic
飲み込むと、生命に危険
皮膚に接触すると有毒
重篤な皮膚の薬傷・眼の損傷
呼吸器系への刺激のおそれ 

輸送
国連分類
 

貯蔵
・耐火設備
・乾燥
・換気のよい部屋に保管
・酸および強酸化剤から離しておく
 
包装
・食品や飼料と一緒に輸送してはならない 
硫化水素ナトリウム ICSC: 1710
物理学的・化学的情報

物理的状態；外観
特徴的な臭気のある、白色の 吸湿性の結晶。 

物理的危険性
 

化学的危険性
水溶液は、強塩基である。 酸と 激しく反応し、腐食性を示す。 加熱すると、分解する。 イオウ酸化物を生じる。 水と接触すると、分解する。 非常に有毒で引火性の硫化水素(ICSC 0165 参照)を生じる。 金属を侵す。 強酸化剤と反応する。 イオウ酸化物を生じる。 

化学式： NaHS
分子量： 56.1
・350℃で分解する
・密度：1.8 g/cm³
・水への溶解度(20℃) ：50-60 g/100 ml (よく溶ける)
・蒸気圧：ほとんどない
・log Pow (オクタノール/水分配係数)：-3.5  


暴露・健康への影響

曝露経路
全ての曝露経路で重度の局所への影響。 

短期曝露の影響
本物質は眼、皮膚および気道に対して、腐食性を示す。 を吸入すると、肺水腫を引き起こすことがある。 ｢注｣参照。 経口摂取すると、腐食性を示す。 水分に曝露すると、急速に加水分解し、硫化水素を放出する。 ICSC 0165参照。 

吸入の危険性
20℃ではほとんど気化しない。しかし拡散すると、浮遊粒子が急速に有害濃度に達することがある。 

長期または反復曝露の影響
 


許容濃度
 

環境
 

注
・硫化水素ナトリウム水和物のCAS番号は207683-19-0である
・国連番号 2318 が示すのは、結晶水25%未満の硫化水素ナトリウム(国連危険物分類：4.2；国連包装等級：II)である
・国連番号 2949 が示すのは、結晶水25%以上の硫化水素ナトリウム水和物(国連危険物分類：8(腐食性)；国連包装等級：II)である
・医師または医師が認定した者による、適切な吸入療法の、迅速な施行を検討する 

付加情報
  欧州分類
 

ILO, WHOおよびEUは、翻訳の質や正確性、あるいは本翻訳版の使用に関して責任を負うものではない。
© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021