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炭酸ベリリウムICSC: 1353 (11月 2016)
炭酸ベリリウム(塩基性)
Beryllium carbonate hydroxide (3:2:2)
CAS登録番号: 66104-24-3
国連番号: 1566

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 不燃性。 火災時に、刺激性あるいは有毒なフュームやガスを放出する。        細噴霧水を使用する。 周辺の火災時には、適切な消火剤を使用する。   

 粉塵の拡散を防ぐ! あらゆる接触を避ける!  
  症状 予防 応急処置
吸入 咳。 息苦しさ。 息切れ。 咽頭痛。 症状は遅れて現われることがある。 「注」参照。  密閉系を使用する。  新鮮な空気、安静。 半座位。 医療機関に連絡する。 
皮膚 吸収される可能性あり!  保護手袋。 保護衣。  汚染された衣服を脱がせる。 多量の水かシャワーで、皮膚を洗い流す。 応急処置を行うときは、保護手袋を着用する。 
充血。 痛み。  呼吸用保護具と併用して、顔面シールドまたは眼用保護具を着用する。  数分間多量の水で洗い流し(できればコンタクトレンズをはずして)、医療機関に連絡する。 
経口摂取   作業中は飲食、喫煙をしない。 食事前に手を洗う。  口をすすぐ。 医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・個人用保護具:自給式呼吸器付化学保護衣
・この物質を環境中に放出してはならない
・こぼれた物質を、密閉式の容器内に集める
・湿らせてもよい場合は、粉塵を避けるために湿らせてから掃き入れる
・残留分を、注意深く集める
・地域規則に従って保管・処理する
 

国連GHS判定基準に準拠

skull;toxiccancer;health haz
吸入すると、生命に危険
眼刺激
吸入するとアレルギー、喘息または呼吸困難を起こすおそれ
アレルギー性皮膚炎を起こすおそれ
発がんのおそれ
吸入すると、肺の障害
呼吸器への刺激のおそれ
長期または反復曝露による肺障害 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):6.1; 国連包装等級(UN Packing Group):II 

貯蔵
・消火により生じる流出物を収容するための用意
・食品や飼料から離しておく
・密封
・元の容器でのみ貯蔵
・排水管や下水管へのアクセスのない場で貯蔵する
 
包装
・破損しない包装
・破損しやすい包装のものは密閉式の破損しない容器に入れる
・食品や飼料と一緒に輸送してはならない 
炭酸ベリリウム ICSC: 1353
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
白色の粉末。 

物理的危険性
 

化学的危険性
200℃以上で分解する。 酸化ベリリウム(ICSC 1325参照)を生じる。 

化学式: Be3(CO3)2(OH)2 / C2H2Be3O8
分子量: 181.07
・200℃で分解する
・水への溶解度 : 不溶 


暴露・健康への影響

曝露経路
エアロゾルの吸入および経口摂取により、有害量が体内に吸収される。 

短期曝露の影響
本物質は、眼および気道を刺激する。 粉塵やフュームを吸入すると、化学性肺炎を引き起こすことがある。 これらの影響は、遅れて現われることがある。 医学的な経過観察が必要である。 曝露すると、死を引き起こすことがある。 

吸入の危険性
拡散すると、浮遊粒子が急速に、有害濃度に達することがある。 

長期または反復曝露の影響
反復または長期の吸入や皮膚接触による本物質への感作は、重度の肉芽腫性肺疾患(慢性ベリリウム疾患)を生じることがある。 人で発がん性を示す。 


許容濃度
TLV: (Beとして) (吸引性画分) 0.00005 mg/m3 (TWA); (皮膚); (感作性); A1(人における発がん性が確認されている物質).
MAK: 気道および皮膚感作 (SAH); 発がん性カテゴリー: 1;.
EU-OEL: (吸引性分画): 0.0002 mg/m3 (TWA); (皮膚および呼吸器感作); (「注」参照); 

環境
・通常の使用法でも、環境中へ放出される
・不適切な廃棄などによる、さらなる放出を避けるよう十分注意すること
 

・この物質に関するデータがないため、このカードの記載事項は他の不溶性ベリリウム化合物から類推した
・大量の短期暴露により生ずる急性肺炎の症状は3日経過するまで現われない
・曝露の程度によっては、定期検診を勧める
・作業衣を家に持ち帰ってはならない
・汚染された衣服を、バッグまたは容器に入れ密閉し、隔離する
・EU-OELの0.0006 mg/m³は、2026年7月11日まで認可されている 

付加情報
  欧州分類
記号:T+, N; R:49-25-26-36/37/38-43-48/23-51/53; S:53-45-61; Note:A, E 

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© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021