« 検索結果一覧に戻る  
o-亜ヒ酸鉄(III)、五水和物ICSC: 1241 (4月 2017)
CAS登録番号: 63989-69-5
国連番号: 1607

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 不燃性。 火災時に、刺激性あるいは有毒なフュームやガスを放出する。        周辺の火災時には、適切な消火剤を使用する。   

 あらゆる接触を避ける!  
  症状 予防 応急処置
吸入 咳。 咽頭痛。 脱力感。 「経口摂取」参照。  密閉系、換気、または呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 医療機関に連絡する。 
皮膚 発赤。 灼熱感。  保護手袋。 保護衣。  汚染された衣服を脱がせる。 洗い流してから水と石鹸で皮膚を洗浄する。 
充血。 痛み。  粉末の場合には呼吸用保護具と併用して、安全ゴーグルまたは眼用保護具を着用する。  数分間多量の水で洗い流し(できればコンタクトレンズをはずして)、医療機関に連絡する。 
経口摂取 腹痛。 灼熱感。 下痢。 吐き気。 嘔吐。 症状は、遅れて現われることがある。  作業中は飲食、喫煙をしない。 食事前に手を洗う。  口をすすぐ。 医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・個人用保護具:空気中濃度に応じた粒子用フィルター付マスク
・この物質を環境中に放出してはならない
・特殊装置(「注」参照)で、吸引、または容器内に注意深く掃き入れる
・残留分を、注意深く集める
・地域規則に従って保管・処理する
 

国連GHS判定基準に準拠

skull;toxiccancer;health haz
注意喚起語:危険
飲み込むと、生命に危険
皮膚および眼刺激
発がんのおそれ
臓器の障害
長期または反復曝露による臓器障害
長期的影響により水生生物に有害のおそれ 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):6.1; 国連包装等級(UN Packing Group):II 

貯蔵
・食品や飼料から離しておく
・消火により生じる流出物を収容するための用意
 
包装
・破損しない包装
・破損しやすい包装のものは密閉式の破損しない容器に入れる
・食品や飼料と一緒に輸送してはならない
・海洋汚染物質 
o-亜ヒ酸鉄(III)、五水和物 ICSC: 1241
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
茶色の粉末。 

物理的危険性
データなし。 

化学的危険性
加熱や燃焼により、分解する。 有毒なヒ素および鉄のフュームを生じる。 

化学式: As2Fe2O6.Fe2O3. 5H2O
分子量: 607.3
・水への溶解度 : 溶けない 


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:エアロゾルの吸入および経口摂取。 

短期曝露の影響
本物質は、眼、皮膚および気道を刺激する。 胃腸管、肝臓、皮膚および神経系に影響を与えることがある。 重度の胃腸炎、変性肝障害、皮膚炎、腎臓障害および神経障害を生じることがある。 これらの影響は、遅れて現われることがある。 医学的な経過観察が必要である。 

吸入の危険性
とくに粉末状の場合、拡散すると浮遊粒子が急速に有害濃度に達することがある。 

長期または反復曝露の影響
反復または長期の皮膚への接触により、皮膚炎、灰色の皮膚および過角化症を引き起こすことがある。 神経系、肝臓、心血管系および気道に影響を与えることがある。 神経障害、変性肝障害および皮膚損傷を生じることがある。 人で発がん性を示す。 


許容濃度
TLV: (Asとして) 0.01 mg/m3 (TWA); A1(人における発がん性が確認されている物質); BEI (生物学的曝露指標)記載あり;.
MAK: (Asとして): 皮膚吸収 (H); 発がん性カテゴリー: 1; 生殖細胞変異原性グループ: 3A;.
EU-OEL: (吸引性分画): 0.01 mg/m3 (TWA); (「注」参照); 

環境
・環境に有害な場合がある。植物、大気の質および水質への影響にとくに注意すること
・環境中に放出しないように、強く勧告する
 

・この物質の吸引に、家庭用掃除機を使用してはならない。特殊装置のみ使用すること
・作業衣を家に持ち帰ってはならない
・曝露の程度によっては、定期検診を勧める
・毒性の症状は、30分~数時間経過するまで現れない
・ICSC 0013 および ICSC 0378参照
・銅製錬分野におけるEU-OEL値は2023年7月11日から適用される 

付加情報
  欧州分類
記号:T, N; R:23/25-50/53; S:(1/2)-20/21-28-45-60-61; Note:A, 1 

ILO, WHOおよびEUは、翻訳の質や正確性、あるいは本翻訳版の使用に関して責任を負うものではない。
© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021