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亜鉛粉末(自然発火性)ICSC: 1205 (11月 2019)
CAS登録番号: 7440-66-6
国連番号: 1436 (亜鉛粉末または粉塵)
EINECS番号: 231-175-3

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 引火性が高い。 空気に触れると、自然発火することがある。 多くの反応により、火災や爆発を生じることがある。  空気中で粒子が細かく拡散して、爆発性の混合気体を生じる。 水または混触危険物と接触すると、火災および爆発の危険性がある。 「化学的危険性」参照。
 
裸火禁止、火花禁止、禁煙。 酸化剤、酸、塩基、水または混触危険物との接触禁止。  密閉系、換気、防爆型電気設備および照明設備。 帯電を防ぐ(例えばアースを使用)。 粉塵の堆積を防ぐ。  特殊粉末消火薬剤、乾燥砂を使用する。 水は不可。 泡消火薬剤、二酸化炭素は不可。 他の消火薬剤は不可。  火災時:水を噴霧して容器類を冷却する。 この物質に水が直接かからないようにする。 

 粉塵の拡散を防ぐ!  
  症状 予防 応急処置
吸入 金属味。 咽頭痛。 咳。 脱力感。 発熱。 「短期暴露の影響」参照。  局所排気を使用する。  新鮮な空気、安静。 体調がよくないと感じた場合は医療機関を受診する。 「注」参照。
 
皮膚 急性症状はない。  保護手袋。  少なくとも15分間多量の水で洗い流した後、汚染された衣服を脱がせ、再度洗い流す。 
充血。  安全眼鏡を着用する。  多量の水で洗い流す(できればコンタクトレンズをはずす)。 
経口摂取 腹痛。 吐き気。 嘔吐。  作業中は飲食、喫煙をしない。 食事前に手を洗う。  口をすすぐ。 医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・すべての発火源を取り除く
・専門家に相談する!
・個人用保護具:空気中濃度に応じた粒子用フィルター付マスク
・この物質を環境中に放出してはならない
・下水に流してはならない
・こぼれた物質を、ふた付きの 乾燥容器内に掃き入れる
・地域規則に従って保管・処理する
 

国連GHS判定基準に準拠

flam;flameenviro;aqua
注意喚起語:危険
空気に触れると、自然発火
水に触れると、自然発火するおそれのある、引火性ガスを発生
長期的影響により、水生生物に非常に強い毒性 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):4.3; 国連の副次的危険性による分類(UN Subsidiary Risks):4.2 

貯蔵
・耐火設備
・密封
・混触危険物質および:「化学的危険性」参照から離しておく
・排水管や下水管へのアクセスのない場で貯蔵する
・消火により生じる流出物を収容するための用意
 
包装
・気密
・海洋汚染物質 
亜鉛粉末(自然発火性) ICSC: 1205
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
灰色~青色の粉末。 

物理的危険性
微粉化すると、空気中で発火する。 乾燥状態では、撹拌、圧気輸送、注入などにより、静電気を帯びることがある。 

化学的危険性
燃焼すると、酸化亜鉛フュームを生成する。 「注」参照。 本物質は、強還元剤。 酸化剤、酸および塩基と 激しく反応する。 水と反応する。 引火性/爆発性ガス(水素-ICSC 0001 参照)を生じる。 硫黄、ハロゲン化炭化水素および他の多くの物質と 激しく反応する。 火災や爆発の危険を生じる。 

化学式: Zn
原子量: 65.4
・沸点:907℃
・融点:419℃
・密度:7.1 g/cm³
・水への溶解度 : 反応する
・発火温度:460℃  


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:吸入。 

短期曝露の影響
眼および気道に、機械的刺激を引き起こすことがある。 吸入性画分(フューム)を吸入すると、金属フューム熱を引き起こすことがある。 インフルエンザ様症状を生じることがある。 これらの影響は、48時間後までに現われることがある。 

吸入の危険性
とくに粉末あるいはフュームの場合、拡散すると、浮遊粒子が急速に、有害濃度に達することがある。 

長期または反復曝露の影響
反復または長期の皮膚への接触により、皮膚炎を引き起こすことがある。 反復または長期のの吸入により、肺に影響を与えることがある。 肺機能の低下を生じることがある。 


許容濃度
MAK: (Znとして, 吸入性画分): 0.1 mg/m3; ピーク曝露限度カテゴリー: I(4); (Znとして, 吸引性画分): 2 mg/m3; ピーク曝露限度カテゴリー: I(2); 妊娠中のリスクグループ: C; (DFG 2019); 

環境
・水生生物に対して強い毒性がある
・水生環境中で、長期にわたる影響を及ぼすことがある
 

・燃焼中に生じた酸化亜鉛のフュームは、金属フューム熱を起こすことがある(ICSC 0208 参照)
・金属フューム熱の症状は、数時間経過するまで現れない
・亜鉛は痕跡量のヒ素を含むことがあり、水素(ICSC番号 0001)を生成するとき、有毒なアルシン(ICSC番号 0222)を生成することがある
・安定化した亜鉛末:可燃性固体、国連番号:3077; 国連危険物分類:9;包装等級:III;GHS:警告 H400,H410 

付加情報
  欧州分類
H250; H260; H400 / H400; H410 

ILO, WHOおよびEUは、翻訳の質や正確性、あるいは本翻訳版の使用に関して責任を負うものではない。
© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021