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TEPPICSC: 1158 (4月 2017)
テトラエチルピロホスフェイト
ピロリン酸テトラエチル
CAS登録番号: 107-49-3
国連番号: 3018
EINECS番号: 203-495-3

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 可燃性。 有機溶剤を含む液体製剤は、引火性のことがある。 火災時に、刺激性あるいは有毒なフュームやガスを放出する。  製剤が引火性/爆発性溶剤を含む場合火災および爆発の危険性がある。  裸火禁止。    大量の水、粉末消火薬剤、アルコール耐性泡消火薬剤、二酸化炭素を使用する。  火災時:水を噴霧して容器類を冷却する。 

 あらゆる接触を避ける! 青少年や小児への曝露を避ける! 応急処置:個人用保護具。 いずれの場合も医師に相談! 
  症状 予防 応急処置
吸入 めまい。 縮瞳、筋痙攣、唾液分泌過剰。 発汗。 息苦しさ。 咳。 脱力感。 胃痙攣。 下痢。 吐き気。 嘔吐。 協調不全。 痙攣。 意識喪失。  換気、局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  直ちに暴露を避ける。 新鮮な空気、安静。 半座位。 人工呼吸が必要なことがある。 直ちに医療機関に連絡する。 「注」参照。
 
皮膚 吸収されやすい! 発赤。 痛み。 他の症状については、「吸入」参照。  保護手袋。 保護衣。  汚染された衣服を脱がせる。 洗い流してから水と石鹸で皮膚を洗浄する。 「注」参照。 直ちに医療機関に連絡する。 
充血。 痛み。 かすみ眼。  呼吸用保護具と併用して、顔面シールドまたは眼用保護具を着用する。  数分間多量の水で洗い流す(できればコンタクトレンズをはずす)。 直ちに医療機関に連絡する。 
経口摂取 「吸入」参照。
 
作業中は飲食、喫煙をしない。 食事前に手を洗う。  口をすすぐ。 吐かせない。 「注」参照。 水に活性炭を懸濁した液を飲ませる。ただし痙攣を起こしている場合は飲ませない。 直ちに医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・個人用保護具:自給式呼吸器付完全保護衣
・この物質を環境中に放出してはならない
・漏れた液やこぼれた液を、密閉式の非金属容器にできる限り集める
・残留液を、砂または不活性吸収剤に吸収させる
・地域規則に従って保管・処理する
 

国連GHS判定基準に準拠

skull;toxiccancer;health hazenviro;aqua
注意喚起語:危険
飲み込むと、または皮膚に接触すると、生命に危険
皮膚および眼刺激
神経系の障害
長期または反復曝露による神経系障害
水生生物に、非常に強い毒性 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):6.1; 国連包装等級(UN Packing Group):I 

貯蔵
・元の容器でのみ貯蔵
・食品や飼料から離しておく
・換気のよい部屋に保管
・乾燥
・排水管や下水管へのアクセスのない場で貯蔵する
・消火により生じる流出物を収容するための用意
 
包装
・食品や飼料と一緒に輸送してはならない
・海洋汚染物質 
TEPP ICSC: 1158
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
無色の 吸湿性液体。 

物理的危険性
 

化学的危険性
170℃以上で分解する。 引火性ガス(エチレン)およびリン酸化物などの有毒なフュームを生じる。 ある種のプラスチック、ゴムおよび被覆剤を侵す。 本物質は、ほとんどの金属に対して腐食性。 

化学式: C8H20O7P2 / (C2H5O)2-PO-O-PO-(OC2H5)2
分子量: 290.2
・密度:1.18 g/cm³
・水への溶解度 : よく溶ける
・蒸気圧:2 Pa (20℃)
・相対蒸気密度(空気=1):10
・20℃での蒸気/空気混合気体の相対密度(空気=1):1.00
・引火点:>110℃ (c.c.)
・log Pow (オクタノール/水分配係数):2.94  


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:吸入、経皮および経口摂取。 

短期曝露の影響
本物質は、眼および皮膚を刺激する。 コリンエステラー阻害作用により神経系に影響を与えることがある。 「一次災害/急性症状」参照。 痙攣、呼吸不全、心不全および死に至ることがあるを生じることがある。 医学的な経過観察が必要である。 

吸入の危険性
20℃で気化すると空気は汚染されて、 やや急速に、 噴霧するとかなり急速に、有害濃度に達することがある。 

長期または反復曝露の影響
コリンエステラーゼ阻害。 影響が蓄積される可能性がある。 「一次災害/急性症状」参照。 


許容濃度
TLV: (吸引性画分) 0.01 mg/m3 (TWA); (皮膚); BEI (生物学的曝露指標)記載あり;.
MAK: 0.060 mg/m3;0.005 ppm; ピーク曝露限度カテゴリー: II(2); 皮膚吸収 (H); 

環境
・水生生物に対して強い毒性がある
・環境に有害な場合がある。哺乳類、鳥類およびハチへの影響にとくに注意すること
・通常の使用法でも、環境中へ放出される
・不適切な廃棄などによる、さらなる放出を避けるよう十分注意すること
 

・この物質により中毒を起こした場合は、特別の処置が必要であるため、指示のもとに適切な手段をとれるようにしておく
・市販の製剤に用いられている溶剤が、この物質の物性および毒性を変化させることがある
・汚染された衣服を、バッグまたは容器に入れ密閉し、隔離する
・曝露の程度によっては、定期検診を勧める
・作業衣を家に持ち帰ってはならない 

付加情報
  欧州分類
記号:T+, N; R:27/28-50; S:(1/2)-36/37/39-38-45-61 

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© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021