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テレビン油ICSC: 1063 (6月 2002)
テルペンチン
テルペン
テレピン油
CAS登録番号: 8006-64-2
国連番号: 1299
EINECS番号: 232-350-7

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 引火性。 火災時に、刺激性あるいは有毒なフュームやガスを放出する。  30℃以上では、蒸気/空気の爆発性混合気体を生じることがある。  裸火禁止、火花禁止、禁煙。  30℃以上では、密閉系、換気、および防爆型電気設備。 帯電を防ぐ(例えばアースを使用)。 火花防止工具を使用する。  泡消火薬剤、乾燥粉末消火剤、二酸化炭素を使用する。  火災時:水を噴霧して容器類を冷却する。 

 ミストの発生を防ぐ! 作業環境管理を厳密に!  
  症状 予防 応急処置
吸入 錯乱。 咳。 頭痛。 咽頭痛。 息切れ。 灼熱感。  換気、局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 人工呼吸が必要なことがある。 医療機関に連絡する。 
皮膚 発赤。 痛み。  保護手袋。 保護衣。  汚染された衣服を脱がせる。 洗い流してから水と石鹸で皮膚を洗浄する。 
かすみ眼。 痛み。 充血。  呼吸用保護具と併用して、安全眼鏡または眼用保護具を着用する。  数分間多量の水で洗い流し(できればコンタクトレンズをはずして)、医療機関に連絡する。 
経口摂取 灼熱感。 腹痛。 吐き気。 嘔吐。 錯乱。 痙攣。 下痢。 意識喪失。  作業中は飲食、喫煙をしない。  吐かせない。 コップ1、2杯の水を飲ませる。 医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・漏洩物を、乾いた土、砂または他の不燃物質で覆う
・換気
・すべての発火源を取り除く
・下水に流してはならない
・こぼれた物質を、ふた付きの容器内に掃き入れる
・地域規則に従って保管・処理する
・個人用保護具:自給式呼吸器
・この物質を環境中に放出してはならない
 

国連GHS判定基準に準拠

 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):3; 国連包装等級(UN Packing Group):III 

貯蔵
・耐火設備
・強酸化剤および混触危険物質から離しておく
・「化学的危険性」参照
・冷所
・換気のよい部屋に保管
 
包装
・海洋汚染物質 
テレビン油 ICSC: 1063
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
特徴的な臭気のある、無色の液体。 

物理的危険性
 

化学的危険性
燃焼すると、有毒なフューム(一酸化炭素など)を生成する。 空気および光の影響下で、 徐々に分解する。 テレビン油より毒性や刺激性が強い酸化物を生じる。 酸化剤、ハロゲン、可燃性物質および無機酸と 激しく反応する。 プラスチック類およびゴムを侵す。 

化学式: C10H16(概略)
分子量: 136(概略)
・沸点:149-180℃
・融点:-50 - -60℃
・比重(水=1):0.9
・水への溶解度 : 溶けない
・蒸気圧:0.25 - 0.67 kPa (20℃)
・相対蒸気密度(空気=1):4.6 - 4.8
・20℃での蒸気/空気混合気体の相対密度(空気=1):1.01
・引火点:30-46℃ (c.c.)
・発火温度:220-255℃
・爆発限界:0.8-6 vol%(空気中) 


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:蒸気の吸入、経皮および経口摂取。 

短期曝露の影響
蒸気は、眼、皮膚および気道を刺激する。 液体を飲み込むと、肺に吸い込んで化学性肺炎を起こすことがある。 中枢神経系、膀胱および腎臓に影響を与えることがある。 被刺激性、痙攣および腎臓障害を生じることがある。 高濃度で曝露すると、頻脈、意識喪失、呼吸不全および死を引き起こすことがある。 

吸入の危険性
20℃で気化すると空気が汚染されて、 やや遅く有害濃度に達する。 

長期または反復曝露の影響
反復または長期の接触により、皮膚感作を引き起こすことがある。 皮膚の脱脂を起こし、乾燥やひび割れを生じることがある。 


許容濃度
TLV: 20 ppm (TWA); (感作性); A4(人における発がん性が分類できていない物質).
MAK: 28 mg/m3;5 ppm; ピーク曝露限度カテゴリー: II(2); 皮膚吸収 (H); 皮膚感作 (SH); 妊娠中のリスクグループ: D; 

環境
・水生生物に対して有害である
・水生環境中で、長期にわたる影響を及ぼすことがある
 

・許容濃度を超えても、臭気として十分に感じないので注意すること
・テレピン油は、松の一種から得られる粘性物質を蒸留することにより得られる
・異性体のテルペン類混合物である
・組成は、精製方法や樹齢、材料となる針葉樹の種類や場所により異なる 

付加情報
  欧州分類
記号:Xn, N; R:10-20/21/22-36/38-43-51/53-65; S:(2)-36/37-46-61-62 

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© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021