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クロロギ酸フェニルICSC: 1007 (4月 2017)
クロロ炭酸フェニル
CAS登録番号: 1885-14-9
国連番号: 2746
EINECS番号: 217-547-8

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 可燃性。 火災時に、刺激性あるいは有毒なフュームやガスを放出する。  69℃以上では、蒸気/空気の爆発性混合気体を生じることがある。  裸火禁止。  69℃以上では、密閉系および換気。  水は不可。 乾燥粉末消火剤、二酸化炭素、アルコール耐性泡消火薬剤を使用する。   

 作業環境管理を厳密に! いずれの場合も医師に相談! 
  症状 予防 応急処置
吸入 咽頭痛。 灼熱感。 咳。 息苦しさ。 息切れ。 症状は遅れて現われることがある。 「注」参照。  換気、局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 半座位。 人工呼吸が必要なことがある。 直ちに医療機関に連絡する。 
皮膚 発赤。 痛み。 皮膚熱傷。  保護手袋。 保護衣。  汚染された衣服を脱がせる。 多量の水かシャワーで、皮膚を洗い流す。 直ちに医療機関に連絡する。 
充血。 痛み。 重度の熱傷。  呼吸用保護具と併用して、顔面シールドまたは眼用保護具を着用する。  数分間多量の水で洗い流す(できればコンタクトレンズをはずす)。 直ちに医療機関に連絡する。 
経口摂取 口腔内のおよびのどや胸の灼熱感。 咽頭痛。 腹痛。 下痢。 ショック/虚脱。  作業中は飲食、喫煙をしない。  口をすすぐ。 吐かせない。 コップ1、2杯の水を飲ませる。 直ちに医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・個人用保護具:自給式呼吸器付化学保護衣
・この物質を環境中に放出してはならない
・漏れた液を、密閉式の プラスチック容器に集める
・残留液を、乾燥砂または不活性吸収剤に吸収させる
・地域規則に従って保管・処理する
 

国連GHS判定基準に準拠

skull;toxiccorr
可燃性液体
吸入すると、生命に危険
飲み込むと有害
皮膚刺激
重篤な眼の損傷
呼吸器への刺激のおそれ
水生生物に有害 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):6.1; 国連の副次的危険性による分類(UN Subsidiary Risks):8; 国連包装等級(UN Packing Group):II 

貯蔵
・乾燥
・密封
・床面に沿って換気
・酸、アルコール、アミン、塩基、酸化剤および食品や飼料から離しておく
・排水管や下水管へのアクセスのない場で貯蔵する
 
包装
・食品や飼料と一緒に輸送してはならない 
クロロギ酸フェニル ICSC: 1007
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
刺激臭のある、無色~明黄色の液体。 

物理的危険性
 

化学的危険性
加熱や水および水分との接触により、分解する。 塩化水素およびフェノールを含む、有毒で腐食性のフュームを生じる。 酸、アルコール、アミン、塩基、酸化剤および金属と 激しく反応する。 

化学式: C7H5ClO2 / C6H5OCOCl
分子量: 156.6
・沸点:188-189℃
・融点:-28℃
・密度:1.2 g/cm³ (20℃)
・水への溶解度 : 反応する
・蒸気圧:90 Pa (20℃)
・相対蒸気密度(空気=1):5.41
・20℃での蒸気/空気混合気体の相対密度(空気=1):1.00
・引火点:69℃ (c.c.)
・発火温度:540℃  


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:蒸気の吸入および経口摂取。 眼および皮膚に接触すると重大な局所影響。 

短期曝露の影響
本物質は眼および気道に対して、腐食性を示す。 本物質は、皮膚を重度に刺激する。 経口摂取すると、腐食性を示す。 蒸気を吸入すると、眼や気道に腐食の影響が現われてから肺水腫を引き起こすことがある。 「注」参照。 これらの影響は、遅れて現われることがある。 

吸入の危険性
20℃で気化すると空気が汚染されて、 急速に有害濃度に達する。 

長期または反復曝露の影響
 


許容濃度
 

環境
・水生生物に対して有害である
 

・肺水腫の症状は、2~3 時間経過するまで現われない場合が多く、安静を保たないと悪化する。したがって、安静と経過観察が不可欠である
・ICSC 0163 および 0070 参照 

付加情報
  欧州分類
 

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© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021