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メタクリル酸ICSC: 0917 (11月 2023)
CAS登録番号: 79-41-4
国連番号: 2531 (安定化)
EINECS番号: 201-204-4

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 可燃性。  68℃以上では、蒸気/空気の爆発性混合気体を生じることがある。  裸火禁止。  68℃以上では、密閉系および換気。  アルコール耐性泡消火薬剤、粉末消火薬剤、二酸化炭素を使用する。  火災時:水を噴霧して容器類を冷却する。 

 あらゆる接触を避ける!  
  症状 予防 応急処置
吸入 咳。 灼熱感。 息切れ。 息苦しさ。  換気(粉末でない場合)、局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 半座位。 医療機関に連絡する。 
皮膚 発赤。 痛み。 皮膚熱傷。 水疱。  保護衣。  少なくとも15分間、多量の水かシャワーで皮膚を洗い流す。 医療機関に直ちに連絡する。 応急処置を行うときは、保護手袋を着用する。 
充血。 痛み。 視力喪失。 重度の熱傷。  顔面シールドを着用する。  数分間多量の水で洗い流す(できればコンタクトレンズをはずす)。 直ちに医療機関に連絡する。 
経口摂取 口腔内のおよびのどや胸の灼熱感。 腹痛。 吐き気。 嘔吐。 下痢。  作業中は飲食、喫煙をしない。 食事前に手を洗う。  口をすすぐ。 何も飲ませない。 吐かせない。 医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・個人用保護具:自給式呼吸器付完全保護衣
・漏れた液やこぼれた液を、密閉式のプラスチック容器にできる限り集める
・残留分を、炭酸ナトリウム水溶液または石灰で注意深く中和する
・次に多量の水で洗い流す
・おがくずや、可燃性吸収剤に吸収させてはならない
・この物質を環境中に放出してはならない
 

国連GHS判定基準に準拠

skull;toxiccorr
注意喚起語:危険
飲み込むと有害
皮膚に接触、または吸入すると有毒
重篤な皮膚の薬傷・眼の損傷
呼吸器系への刺激のおそれ
水生生物に有害 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):8; 国連包装等級(UN Packing Group):II 

貯蔵
・強酸化剤および食品や飼料から離しておく
・冷所
・暗所に保管
・換気のよい部屋に保管
・安定化した状態でのみ貯蔵
・元の容器でのみ貯蔵
 
包装
・食品や飼料と一緒に輸送してはならない 
メタクリル酸 ICSC: 0917
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
特徴的な臭気のある、無色の液体、または無色の結晶。 

物理的危険性
蒸気は抑制されておらず、重合して排気孔を塞ぐことがある。 

化学的危険性
本物質は、中程度の強酸。 加熱や光、過酸化物などの酸化剤の影響、あるいは微量の塩酸の存在下で、 容易に重合する。 火災または爆発の危険を生じる。 有毒なフュームやガスを生じる。 金属類を侵す。 

化学式: C4H6O2 / CH2=C(CH3)COOH
分子量: 86.09
・沸点:159-163℃
・融点:16℃
・比重(水=1):1.02
・水への溶解度(20℃) :98 g/l (溶ける)
・蒸気圧:130 Pa (25℃)
・相対蒸気密度(空気=1):2.97
・20℃での蒸気/空気混合気体の相対密度(空気=1):1.00
・引火点:68℃ (c.c.)、77℃ (o.c.)
・爆発限界:1.6-8.8 vol%(空気中)
・log Pow (オクタノール/水分配係数):0.93  


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:吸入。 

短期曝露の影響
本物質は眼、皮膚および気道に対して、腐食性を示す。 経口摂取すると、腐食性を示す。 蒸気を吸入すると、肺水腫を引き起こすことがある。 「注」参照。 

吸入の危険性
20℃で気化すると空気が汚染されて、 やや遅く有害濃度に達する。 

長期または反復曝露の影響
 


許容濃度
TLV: 20 ppm (TWA);.
MAK: 180 mg/m3;50 ppm; ピーク曝露限度カテゴリー: I(2); 妊娠中のリスクグループ: C; 

環境
・水生生物に対して有害である
 

・肺水腫の症状は、2~3 時間経過するまで現われない場合が多く、安静を保たないと悪化する。したがって、安静と経過観察が不可欠である
・医師または医師が認定した者による、適切な吸入療法の、迅速な施行を検討する
・添加された安定剤や抑制剤がこの物質の毒性に影響を与える可能性があるので、専門家に相談する 

付加情報
  欧州分類
 

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© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021