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イソプレンICSC: 0904 (6月 2015)
2-メチルブタジエン
2-メチルジビニル
CAS登録番号: 78-79-5
国連番号: 1218 (安定化)
EINECS番号: 201-143-3

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 引火性がきわめて高い。  蒸気/空気の混合気体は、爆発性である。  裸火禁止、火花禁止、禁煙。  密閉系、換気、防爆型電気設備および照明設備。 帯電を防ぐ(例えばアースを使用)。 充填、取り出し、取り扱い時に圧縮空気を使用してはならない。  粉末消火薬剤、泡消火薬剤、二酸化炭素を使用する。  火災時:水を噴霧して容器類を冷却する。 

 ミストの発生を防ぐ! 作業環境管理を厳密に!  
  症状 予防 応急処置
吸入 咳。 咽頭痛。 めまい。 吐き気。  換気を使用する。 局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 医療機関に連絡する。 
皮膚 発赤。  保護手袋。  多量の水かシャワーで、皮膚を洗い流す。 汚染された衣服を脱がせる。 医療機関に連絡する。 
充血。  呼吸用保護具と併用して、安全ゴーグルまたは眼用保護具を着用する。  数分間多量の水で洗い流し(できればコンタクトレンズをはずして)、医療機関に連絡する。 
経口摂取 腹痛。 灼熱感。 他の症状については、「吸入」参照。  作業中は飲食、喫煙をしない。  口をすすぐ。 吐かせない。 医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・危険区域から立ち退く!
・専門家に相談する!
・すべての発火源を取り除く
・個人用保護具:自給式呼吸器付完全保護衣
・下水に流してはならない
・この物質を環境中に放出してはならない
・漏れた液を、密閉式の容器に集める
・漏洩物を、不活性吸収剤で覆う
・地域規則に従って保管・処理する
 

国連GHS判定基準に準拠

flam;flameexcl mark;warncancer;health haz
注意喚起語:危険
きわめて引火性の高い液体および蒸気
発がんのおそれの疑い
遺伝性疾患のおそれの疑い
眠気やめまいのおそれ
飲み込んで気道に侵入すると、生命に危険のおそれ
水生生物に毒性 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):3; 国連包装等級(UN Packing Group):I 

貯蔵
・耐火設備
・可燃性物質、還元剤、強酸化剤、強塩基、強酸、アルコールおよび酸塩化物から離しておく
・冷所
・暗所に保管
・密封
・安定化した状態でのみ貯蔵
・消火により生じる流出物を収容するための用意
・排水管や下水管へのアクセスのない場で貯蔵する
 
包装
・破損しない包装 
イソプレン ICSC: 0904
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
特徴的な臭気のある、揮発性の非常に高い無色の液体。 

物理的危険性
蒸気は空気より重く、地面に沿って移動して、遠距離発火の可能性がある。 流動、撹拌などにより、静電気が発生することがある。 蒸気は抑制されておらず、重合して排気孔や火災防止装置を塞ぐことがある。 

化学的危険性
爆発性過酸化物を生成しやすい。 加熱や多くの物質の影響下で、重合する。 火災または爆発の危険を生じる。 強酸化剤、強還元剤、強酸、強塩基、酸塩化物およびアルコールと反応する。 火災や爆発の危険を生じる。 

化学式: C5H8 / CH2=C(CH3)CH=CH2
分子量: 68.1
・沸点:34℃
・融点:-146℃
・比重(水=1):0.7
・水への溶解度(25℃) :642 mg/l (非常に溶けにくい)
・蒸気圧:53.2 kPa (20℃)
・相対蒸気密度(空気=1):2.4
・20℃での蒸気/空気混合気体の相対密度(空気=1):1.8
・引火点:<-20℃ (c.c.)
・発火温度:220℃
・爆発限界:1-9.7 vol%(空気中)
・log Pow (オクタノール/水分配係数):2.30
・粘度:0.3 mm²/s (20-25℃) 


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:吸入および経口摂取。 

短期曝露の影響
本物質およびその蒸気は、眼、皮膚および気道を中等度に刺激する。 中枢神経系に影響を与えることがある。 呼吸抑制および意識低下を生じることがある。 飲み込むと気道に入りやすく、誤嚥性肺炎を起こすことがある。 

吸入の危険性
20℃で気化すると空気は汚染されて、 きわめて急速に、有害濃度に達することがある。 

長期または反復曝露の影響
反復または長期のの吸入により、肺に影響を与えることがある。 人で発がん性を示す可能性がある。 人の生殖細胞に、遺伝性の遺伝子損傷を引き起こすことがある。 


許容濃度
MAK: 8.5 mg/m3;3 ppm; ピーク曝露限度カテゴリー: II(8); 妊娠中のリスクグループ: C; 生殖細胞変異原性グループ: 5; 

環境
・水生生物に対して毒性がある
・環境中に放出しないように、強く勧告する
 

・重合を防止するため、通常抑制剤が含まれる
・添加された安定剤や抑制剤がこの物質の毒性に影響を与える可能性があるので、専門家に相談する
・蒸留前に過酸化物をチェックする;検出された場合は除去する
・作業衣を家に持ち帰ってはならない 

付加情報
  欧州分類
記号:F+, T; R:45-12-68-52/53; S:53-45-61; Note:D 

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© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021