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コバルトICSC: 0782 (4月 2004)
CAS登録番号: 7440-48-4
EINECS番号: 231-158-0

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 空気に触れると、自然発火することがある。  空気中で粒子が細かく拡散して、爆発性の混合気体を生じる。 酸化剤またはアセチレンと接触すると、火災および爆発の危険性がある。  酸化剤との接触禁止。  密閉系、粉塵防爆型電気設備および照明。 粉塵の堆積を防ぐ。  特殊粉末消火薬剤、乾燥砂を使用する。 他の消火薬剤は不可。   

 粉塵の拡散を防ぐ! あらゆる接触を避ける!  
  症状 予防 応急処置
吸入 咳。 息切れ。 咽頭痛。 喘鳴。  局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 医療機関に連絡する。 
皮膚   保護手袋。 保護衣。  汚染された衣服を脱がせる。 洗い流してから水と石鹸で皮膚を洗浄する。 
充血。  呼吸用保護具と併用して、安全ゴーグルまたは眼用保護具を着用する。  数分間多量の水で洗い流し(できればコンタクトレンズをはずして)、医療機関に連絡する。 
経口摂取 腹痛。 嘔吐。  作業中は飲食、喫煙をしない。  口をすすぐ。 コップ1、2杯の水を飲ませる。 

漏洩物処理 分類・表示
・個人用保護具:空気中濃度に応じた粒子用フィルター付マスク
・この物質を環境中に放出してはならない
・こぼれた物質を、ふた付きの容器内に掃き入れる
・湿らせてもよい場合は、粉塵を避けるために湿らせてから掃き入れる
・残留分を、注意深く集める
・地域規則に従って保管・処理する
 

国連GHS判定基準に準拠

 

輸送
国連分類
 

貯蔵
・強酸化剤から離しておく
 
包装
 
コバルト ICSC: 0782
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
銀灰色の粉末。 

物理的危険性
粉末や顆粒状で空気と混合すると、粉塵爆発の可能性がある。 

化学的危険性
微細片の場合、空気およびアセチレンに触れると、自然発火することがある。 強酸化剤と反応する。 火災や爆発の危険を生じる。 

化学式: Co
原子量: 58.9
・沸点:2870℃
・融点:1493℃
・密度:8.9 g/cm³
・水への溶解度 : 溶けない 


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:吸入。 

短期曝露の影響
フュームは、気道を刺激する。 

吸入の危険性
拡散すると、浮遊粒子が急速に、有害濃度に達することがある。 

長期または反復曝露の影響
反復または長期の接触により、皮膚感作を引き起こすことがある。 反復または長期の吸入により喘息を引き起こすことがある。 反復または長期のの吸入により、肺に影響を与えることがある。 人で発がん性を示す可能性がある。 


許容濃度
TLV: (吸引性画分) 0.02 mg/m3 (TWA); (皮膚感作物質); (呼吸器感作性) A3(動物実験では発がん性が確認されているが、人との関連は不明な物質); BEI (生物学的曝露指標)記載あり;.
MAK: (吸引性画分): 皮膚吸収 (H); 気道および皮膚感作 (SAH); 発がん性カテゴリー: 2; 生殖細胞変異原性グループ: 3A; 

環境
・水生生物に対して毒性がある
・魚類および軟体動物で、生物濃縮が起こることがある
 

・曝露の程度によっては、定期検診を勧める
・喘息の症状は 2~3 時間経過するまで現われない場合が多く、安静を保たないと悪化する
・したがって、安静と経過観察が不可欠である
・この物質により、喘息の症状を示した者は、以後この物質に接触しないこと
・作業衣を家に持ち帰ってはならない 

付加情報
  欧州分類
記号:Xn; R:42/43-53; S:(2)-22-24-37-61 

ILO, WHOおよびEUは、翻訳の質や正確性、あるいは本翻訳版の使用に関して責任を負うものではない。
© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021