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チラムICSC: 0757 (12月 2000)
チウラム
テトラメチルチウラムジスルフィド
TMTD
CAS登録番号: 137-26-8
国連番号: 3077
EINECS番号: 205-286-2

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 可燃性。 有機溶剤を含む液体製剤は、引火性のことがある。 火災時に、刺激性あるいは有毒なフュームやガスを放出する。  空気中で粒子が細かく拡散して、爆発性の混合気体を生じる。  裸火禁止。  密閉系、粉塵防爆型電気設備および照明。 粉塵の堆積を防ぐ。  水噴霧、粉末消火薬剤、泡消火薬剤、二酸化炭素を使用する。   

 あらゆる接触を避ける! (妊娠)女性への曝露を避ける!  
  症状 予防 応急処置
吸入 錯乱。 咳。 めまい。 頭痛。 咽頭痛。  換気、局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 医療機関に連絡する。 
皮膚 発赤。  保護手袋。 保護衣。  汚染された衣服を脱がせる。 洗い流してから水と石鹸で皮膚を洗浄する。 
充血。 痛み。  呼吸用保護具と併用して、安全眼鏡または眼用保護具を着用する。  数分間多量の水で洗い流し(できればコンタクトレンズをはずして)、医療機関に連絡する。 
経口摂取 「吸入」参照。
 
作業中は飲食、喫煙をしない。 食事前に手を洗う。  口をすすぐ。 医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・個人用保護具:自給式呼吸器付化学保護衣
・この物質を環境中に放出してはならない
・こぼれた物質を、ふた付きの容器内に掃き入れる
・残留分を、注意深く集める
・地域規則に従って保管・処理する
 

国連GHS判定基準に準拠

 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):9; 国連包装等級(UN Packing Group):III 

貯蔵
・酸、強酸化剤および食品や飼料から離しておく
・乾燥
・換気のよい部屋に保管
 
包装
・食品や飼料と一緒に輸送してはならない
・海洋汚染物質 
チラム ICSC: 0757
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
無色の結晶。 

物理的危険性
粉末や顆粒状で空気と混合すると、粉塵爆発の可能性がある。 

化学的危険性
燃焼すると、分解する。 イオウ酸化物および硫化炭素などの有毒なフュームを生じる。 強酸化剤、酸および易酸化性物質と反応する。 

化学式: C6H12N2S4 / (CH3)2N-CS-S-S-CS-N(CH3)2
分子量: 240.4
・沸点:129℃ (2.6 kPa)
・「注」参照
・融点:155-156℃
・「注」参照
・密度:1.3 g/cm³
・水への溶解度 : 溶けない
・蒸気圧:ほとんどない (20℃)
・引火点:89℃ (c.c.)
・「注」参照
・log Pow (オクタノール/水分配係数):1.82  


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:エアロゾルの吸入および経口摂取。 

短期曝露の影響
本物質は、眼、皮膚および気道を刺激する。 

吸入の危険性
20℃ではほとんど気化しない。しかしとくに粉末状の場合、噴霧もしくは拡散すると、浮遊粒子が急速に有害濃度に達することがある。 

長期または反復曝露の影響
反復または長期の接触により、皮膚感作を引き起こすことがある。 甲状腺および肝臓に影響を与えることがある。 


許容濃度
TLV: 0.05 mg/m3 (TWA); (感作性); A4(人における発がん性が分類できていない物質).
MAK: 皮膚感作 (SH); 

環境
・水生生物に対して強い毒性がある
・通常の使用法と異なる状況での環境中への放出を避ける
 

・文献に記載された物性はばらばらである
・市販の製剤に用いられている溶剤が、この物質の物性および毒性を変化させることがある
・アルコール飲料の摂取により有害作用が増大する
・製剤に溶剤が使用されている場合は、その溶剤のICSCも参照のこと。 

付加情報
  欧州分類
記号:Xn, N; R:20/22-36/38-43-48/22-50/53; S:(2)-26-36/37-60-61 

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© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021