« 検索結果一覧に戻る  
クロルデン(工業用)ICSC: 0740 (3月 1998)
CAS登録番号: 57-74-9
国連番号: 2996
EINECS番号: 200-349-0

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 有機溶剤を含む液体製剤は、引火性のことがある。 火災時に、刺激性あるいは有毒なフュームやガスを放出する。    裸火禁止。    アルコール耐性泡消火薬剤、粉末消火薬剤、二酸化炭素、水噴霧を使用する。   

 ミストの発生を防ぐ! 作業環境管理を厳密に! 青少年や小児への曝露を避ける! いずれの場合も医師に相談! 
  症状 予防 応急処置
吸入 「経口摂取」参照。  呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 医療機関に連絡する。 
皮膚 吸収される可能性あり!  保護手袋。 保護衣。  汚染された衣服を脱がせる。 洗い流してから水と石鹸で皮膚を洗浄する。 
充血。 痛み。  呼吸用保護具と併用して、安全ゴーグル、顔面シールドまたは眼用保護具を着用する。  数分間多量の水で洗い流し(できればコンタクトレンズをはずして)、医療機関に連絡する。 
経口摂取 錯乱。 痙攣。 吐き気。 嘔吐。  作業中は飲食、喫煙をしない。 食事前に手を洗う。  安静。 医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・個人用保護具:自給式呼吸器付化学保護衣
・漏れた液やこぼれた液を、密閉式の容器にできる限り集める
・残留液を、砂または不活性吸収剤に吸収させる
・地域規則に従って保管・処理する
・この物質を環境中に放出してはならない
 

国連GHS判定基準に準拠

 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):6.1; 国連包装等級(UN Packing Group):III 

貯蔵
・消火により生じる流出物を収容するための用意
・食品や飼料、塩基および混触危険物質から離しておく
・「化学的危険性」参照
・密封
・換気のよい部屋に保管
 
包装
・食品や飼料と一緒に輸送してはならない
・重度の海洋汚染物質 
クロルデン(工業用) ICSC: 0740
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
工業用品:淡黄色から琥珀色の粘稠液体。 

物理的危険性
 

化学的危険性
燃焼すると、分解する。 塩基と接触すると、分解する。 ホスゲンおよび塩化水素などの有毒なフュームを生じる。 鉄、亜鉛、プラスチック類、ゴムおよび被覆剤を侵す。 

化学式: C10H6Cl8
分子量: 409.8
・沸点:175℃ (0.27 kPa)
・比重(水=1):1.59 - 1.63
・水への溶解度 : 溶けない
・蒸気圧:0.0013 Pa (25℃)
・log Pow (オクタノール/水分配係数):2.78  


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:吸入、経皮および経口摂取。 

短期曝露の影響
高濃度で曝露すると、見当識障害、振戦、痙攣、呼吸不全および死を引き起こすことがある。 医学的な経過観察が必要である。 

吸入の危険性
20℃ではほとんど気化しない。しかし噴霧すると、浮遊粒子が急速に有害濃度に達することがある。 

長期または反復曝露の影響
肝臓および免疫系に影響を与えることがある。 組織損傷および肝臓障害を生じることがある。 人で発がん性を示す可能性がある。 


許容濃度
TLV: (吸入性画分及び蒸気) 0.5 mg/m3 (TWA); (皮膚); A3(動物実験では発がん性が確認されているが、人との関連は不明な物質).
MAK: (吸引性画分): 0.5 mg/m3; ピーク曝露限度カテゴリー: II(8); 皮膚吸収 (H); 発がん性カテゴリー: 3; 

環境
・水生生物に対して強い毒性がある
・環境に有害な場合がある。土壌生物およびハチへの影響にとくに注意すること
・環境中に放出しないように、強く勧告する
・水生環境中で、長期にわたる影響を及ぼすことがある
 

・製剤に溶剤が使用されている場合は、その溶剤のICSCも参照のこと。
・市販の製剤に用いられている溶剤が、この物質の物性および毒性を変化させることがある
・ICSC 0743参照 

付加情報
  欧州分類
記号:Xn, N; R:21/22-40-50/53; S:(2)-36/37-60-61 

ILO, WHOおよびEUは、翻訳の質や正確性、あるいは本翻訳版の使用に関して責任を負うものではない。
© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021