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1,2,3-トリクロロプロパンICSC: 0683 (11月 2016)
Glycerol trichlorohydrin
Allyl trichloride
CAS登録番号: 96-18-4
国連番号: 2810
EINECS番号: 202-486-1

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 可燃性。 火災時に、刺激性あるいは有毒なフュームやガスを放出する。  73℃以上では、蒸気/空気の爆発性混合気体を生じることがある。 金属と接触すると、火災および爆発の危険性がある。  裸火禁止。  73℃以上では、密閉系、換気、および防爆型電気設備。  水噴霧、粉末消火薬剤、アルコール耐性泡消火薬剤、二酸化炭素を使用する。  火災時:水を噴霧して容器類を冷却する。 

 あらゆる接触を避ける!  
  症状 予防 応急処置
吸入 咳。 咽頭痛。 頭痛。 嗜眠。 意識喪失。  換気、局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 直ちに医療機関に連絡する。 
皮膚 皮膚の乾燥。 発赤。 刺痛感。  保護手袋。 保護衣。  汚染された衣服を脱がせる。 多量の水かシャワーで、皮膚を洗い流す。 皮膚刺激が起きた場合は、医療機関に連絡する。 
充血。 痛み。  呼吸用保護具と併用して、安全眼鏡または眼用保護具を着用する。  数分間多量の水で洗い流す(できればコンタクトレンズをはずす)。 医療機関に連絡する。 
経口摂取 吐き気。 頭痛。 嘔吐。 下痢。 嗜眠。 意識喪失。  作業中は飲食、喫煙をしない。 食事前に手を洗う。  口をすすぐ。 吐かせない。 コップ1、2杯の水を飲ませる。 直ちに医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・個人用保護具:空気中濃度に応じた有機ガスおよび蒸気用フィルター付マスク
・この物質を環境中に放出してはならない
・漏れた液を、密閉式の容器に集める
・残留液を、砂または不活性吸収剤に吸収させる
・地域規則に従って保管・処理する
 

国連GHS判定基準に準拠

skull;toxiccancer;health haz
飲み込んだり、皮膚に接触または吸入すると有毒
眼刺激
発がんのおそれ
生殖能または胎児への、悪影響のおそれの疑い
眠気やめまいのおそれ
肝臓および腎臓の障害のおそれ
水生生物に有害 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):6.1; 国連包装等級(UN Packing Group):III 

貯蔵
・粉末金属および食品や飼料から離しておく
・冷所
・換気のよい部屋に保管
・排水管や下水管へのアクセスのない場で貯蔵する
 
包装
・食品や飼料と一緒に輸送してはならない
・海洋汚染物質 
1,2,3-トリクロロプロパン ICSC: 0683
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
特徴的な臭気のある、無色の液体。 

物理的危険性
蒸気は空気より重い。 

化学的危険性
燃焼すると、分解する。 有毒で腐食性のフュームを生じる。 ある種の金属粉末と 激しく反応する。 爆発の危険を生じる。 

化学式: C3H5Cl3 / CH2ClCHClCH2Cl
分子量: 147.4
・沸点:156℃
・融点:-14℃
・比重(水=1):1.39
・水への溶解度 :0.18 g/100 ml (非常に溶けにくい)
・蒸気圧:0.29 kPa (20℃)
・相対蒸気密度(空気=1):5.1
・20℃での蒸気/空気混合気体の相対密度(空気=1):1.01
・引火点:73℃ (c.c.)
・発火温度:304℃
・爆発限界:3.2-12.6 vol%(空気中)
・log Pow (オクタノール/水分配係数):2.27  


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:蒸気の吸入、経皮および経口摂取。 

短期曝露の影響
本物質は、眼および上気道を刺激する。 本物質は、皮膚を軽度に刺激する。 高濃度で、肝臓および腎臓に影響を与えることがある。 組織損傷を生じることがある。 高濃度で曝露すると、意識低下を引き起こすことがある。 

吸入の危険性
20℃で気化すると空気が汚染されて、 やや遅く有害濃度に達する。 

長期または反復曝露の影響
人でおそらく発がん性を示す。 動物試験では、人の生殖に毒性影響を及ぼす可能性があることが示されている。 


許容濃度
TLV: 0.005 ppm (TWA); A2(人における発がん性が疑われる物質).
MAK: 皮膚吸収 (H); 発がん性カテゴリー: 2; 

環境
・水生生物に対して有害である
・環境に有害な場合がある。地下水の汚染への影響にとくに注意すること
 

・作業衣を家に持ち帰ってはならない 

付加情報
  欧州分類
記号:T; R:45-60-20/21/22; S:53-45; Note:D 

ILO, WHOおよびEUは、翻訳の質や正確性、あるいは本翻訳版の使用に関して責任を負うものではない。
© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021