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塩素酸バリウムICSC: 0613 (4月 2000)
CAS登録番号: 13477-00-4
国連番号: 1445
EINECS番号: 236-760-7

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 不燃性だが、他の物質の燃焼を助長する。 多くの反応により、火災や爆発を生じることがある。  「化学的危険性」参照。
火災および爆発の危険性がある。 
引火性との接触禁止。 有機物、金属粉末、アンモニウム塩または還元剤との接触禁止。  摩擦や衝撃を与えない。 密閉系、粉塵防爆型電気設備および照明。 粉塵の堆積を防ぐ。  周辺の火災時には、適切な消火剤を使用する。  火災時:水を噴霧して容器類を冷却する。 安全な場所から消火作業を行う。 

 粉塵の拡散を防ぐ! 作業環境管理を厳密に!  
  症状 予防 応急処置
吸入 咳。 咽頭痛。 「経口摂取」参照。  換気(粉末でない場合)、局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 人工呼吸が必要なことがある。 医療機関に連絡する。 
皮膚 発赤。  保護手袋。  少なくとも15分間多量の水で洗い流した後、汚染された衣服を脱がせ、再度洗い流す。 医療機関に連絡する。 
充血。 痛み。  呼吸用保護具と併用して、安全ゴーグルまたは眼用保護具を着用する。  数分間多量の水で洗い流し(できればコンタクトレンズをはずして)、医療機関に連絡する。 
経口摂取 腹痛。 紫色(チアノーゼ)の唇、爪および皮膚。 錯乱。 痙攣。 下痢。 めまい。 頭痛。 吐き気。 意識喪失。 嘔吐。 脱力感。  作業中は飲食、喫煙をしない。  口をすすぐ。 吐かせる(意識がある場合のみ!)。 安静。 医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・専門家に相談する!
・個人用保護具:空気中濃度に応じた粒子用フィルター付マスク
・この物質を環境中に放出してはならない
・こぼれた物質を、ふた付きの容器内に掃き入れる
・湿らせてもよい場合は、粉塵を避けるために湿らせてから掃き入れる
・残留分を多量の水で洗い流す
・おがくずや、可燃性吸収剤に吸収させてはならない
 

国連GHS判定基準に準拠

 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):5.1; 国連の副次的危険性による分類(UN Subsidiary Risks):6.1; 国連包装等級(UN Packing Group):II 

貯蔵
・可燃性物質、還元剤、アンモニウム化合物、金属粉末および食品や飼料から離しておく
 
包装
・食品や飼料と一緒に輸送してはならない 
塩素酸バリウム ICSC: 0613
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
無色の 結晶性粉末。 

物理的危険性
 

化学的危険性
有機物、還元剤、アンモニア含有剤および金属粉末との混合物は、衝撃に敏感である。 加熱すると、 激しく分解する。 酸素および有毒なフュームを生じる。 火災や爆発の危険を生じる。 本物質は、強酸化剤。 可燃性物質や還元性物質と反応する。 

化学式: BaCl2O6 / Ba(ClO3)2
分子量: 304.2
・250℃で分解する
・密度:3.2 g/cm³
・水への溶解度 :27.4 g/100 ml (よく溶ける) 


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:吸入および経口摂取。 

短期曝露の影響
本物質は、眼、皮膚および気道を刺激する。 血管および神経系に影響を与えることがある。 メトヘモグロビン生成を生じることがある。 曝露すると、低カリウム血症を引き起こすことがある。 心臓障害および筋疾患を生じることがある。 これらの影響は、遅れて現われることがある。 医学的な経過観察が必要である。 曝露すると、死を引き起こすことがある。 

吸入の危険性
20℃ではほとんど気化しない。しかしとくに粉末状の場合、拡散すると、浮遊粒子が急速に有害濃度に達することがある。 

長期または反復曝露の影響
 


許容濃度
TLV: 0.5 mg/m3 (TWA); A4(人における発がん性が分類できていない物質).
MAK: (Baとして): 0.5 mg/m3; ピーク曝露限度カテゴリー: II(8); 妊娠中のリスクグループ: D;.
EU-OEL: ((Baとして)): 0.5 mg/m3 (TWA); 

環境
・水生生物に対して有害である
 

・曝露の程度によっては、定期検診を勧める
・麻痺の症状は数時間経過するまで現われない
・この物質により中毒を起こした場合は、特別の処置が必要であるため、指示のもとに適切な手段をとれるようにしておく
・汚染された衣服は(火災の危険があるため)、多量の水ですすぎ洗いする 

付加情報
  欧州分類
記号:O, Xn, N; R:9-20/22-51/53; S:(2)-13-27-61 

ILO, WHOおよびEUは、翻訳の質や正確性、あるいは本翻訳版の使用に関して責任を負うものではない。
© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021