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フェニル-beta-ナフチルアミンICSC: 0542 (12月 2022)
2-ナフチルアミン、N-フェニル-
CAS登録番号: 135-88-6
国連番号: 3077
EINECS番号: 205-223-9

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 可燃性。  空気中で粒子が細かく拡散して、爆発性の混合気体を生じる。  裸火禁止。  密閉系、粉塵防爆型電気設備および照明。 粉塵の堆積を防ぐ。 帯電を防ぐ(例えばアースを使用)。  水噴霧、粉末消火薬剤、泡消火薬剤、二酸化炭素を使用する。   

 あらゆる接触を避ける!  
  症状 予防 応急処置
吸入   密閉系、局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 体調がよくないと感じた場合は医療機関を受診する。 
皮膚 発赤。  保護衣。 保護手袋。  汚染された衣服を脱がせる。 洗い流してから水と石鹸で皮膚を洗浄する。 
充血。 痛み。  安全ゴーグルを着用する。  数分間多量の水で洗い流し(できればコンタクトレンズをはずして)、医療機関に連絡する。 
経口摂取   作業中は飲食、喫煙をしない。 食事前に手を洗う。  体調がよくないと感じた場合は、医療機関を受診する。 

漏洩物処理 分類・表示
・個人用保護具:空気中濃度に応じた粒子用フィルター付マスク
・この物質を環境中に放出してはならない
・こぼれた物質を、ふた付きの容器内に掃き入れる
・湿らせてもよい場合は、粉塵を避けるために湿らせてから掃き入れる
・残留分を、注意深く集める
・地域規則に従って保管・処理する
・下水に流してはならない
 

国連GHS判定基準に準拠

excl mark;warncancer;health hazenviro;aqua
注意喚起語:警告
皮膚および眼刺激
アレルギー性皮膚炎を起こすおそれ
発がんのおそれの疑い
長期的影響により、水生生物に毒性 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):9; 国連包装等級(UN Packing Group):III 

貯蔵
・酸化剤から離しておく
・消火により生じる流出物を収容するための用意
・排水管や下水管へのアクセスのない場で貯蔵する
 
包装
 
フェニル-beta-ナフチルアミン ICSC: 0542
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
白色~灰色の様々な形状の固体。 

物理的危険性
粉末や顆粒状で空気と混合すると、粉塵爆発の可能性がある。 乾燥状態では、撹拌、圧気輸送、注入などにより、静電気を帯びることがある。 

化学的危険性
酸化剤と反応する。 燃焼すると、分解する。 有毒で腐食性のフュームを生じる。 

化学式: C16H13N / C10H7NHC6H5
分子量: 219.29
・沸点:395.5℃
・融点:108℃
・密度:1.2 g/cm³
・水への溶解度(25℃) : 溶けない
・log Pow (オクタノール/水分配係数):4.38  


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:吸入、経口摂取および経皮。 

短期曝露の影響
この物質は、皮膚および眼を刺激することがある。 

吸入の危険性
とくに粉末状の場合、拡散すると浮遊粒子が急速に有害濃度に達することがある。 

長期または反復曝露の影響
反復または長期の接触により、皮膚感作を引き起こすことがある。 人で発がん性を示す可能性がある。 


許容濃度
TLV: A4(人における発がん性が分類できていない物質).
MAK: 皮膚吸収 (H); 皮膚感作 (SH); 発がん性カテゴリー: 1; 生殖細胞変異原性グループ: 3A; 

環境
・水生生物に対して毒性がある
・魚類で、生物濃縮が起こることがある
・水生環境中で、長期にわたる影響を及ぼすことがある
 

・市販のフェニル-β-ナフチルアミンは不純物としてβ-ナフチルアミンを含有することがある
・ICSC 610参照
・またフェニル-β-ナフチルアミンは体内で代謝されて膀胱がんの発がん物質のβ-ナフチルアミン(2-ナフチルアミン)になる
・作業衣を家に持ち帰ってはならない 

付加情報
  欧州分類
 

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© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021