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ニコチン酒石酸塩ICSC: 0521 (11月 2023)
3-[(S)-1-メチルピロリジン-2-イル]ピリジン=ビス[(2R,3R)-タルトラート]
CAS登録番号: 65-31-6
国連番号: 1659
EINECS番号: 200-607-2

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 可燃性。 火災時に、刺激性あるいは有毒なフュームやガスを放出する。    裸火禁止。    水噴霧、粉末消火薬剤、アルコール耐性泡消火薬剤、二酸化炭素を使用する。   

 粉塵の拡散を防ぐ! 作業環境管理を厳密に!  
  症状 予防 応急処置
吸入 咳。  局所排気、換気、または呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 医療機関に連絡する。 
皮膚   保護手袋。 保護衣。  汚染された衣服を脱がせる。 多量の水かシャワーで、皮膚を洗い流す。 医療機関に連絡する。 
充血。 痛み。  粉末の場合には呼吸用保護具と併用して、顔面シールドまたは眼用保護具を着用する。  数分間多量の水で洗い流し(できればコンタクトレンズをはずして)、医療機関に連絡する。 
経口摂取 灼熱感。 錯乱。 吐き気。 嘔吐。 唾液分泌過剰。 下痢。 発汗。 めまい。 痙攣。 嗜眠。 呼吸停止。  作業中は飲食、喫煙をしない。 食事前に手を洗う。  口をすすぐ。 水に活性炭を懸濁した液を飲ませる。ただし痙攣を起こしている場合は飲ませない。 直ちに医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・個人用保護具:完全保護衣および空気中濃度に応じた粒子用フィルター付マスク
・湿らせてもよい場合は、粉塵を避けるために湿らせてから掃き入れる
・こぼれた物質を、ふた付きの容器内に掃き入れる
・下水に流してはならない
・地域規則に従って保管・処理する
 

国連GHS判定基準に準拠

skull;toxiccancer;health hazenviro;aqua
注意喚起語:危険
飲み込むと有毒
吸入すると有害
重度の眼刺激
心血管系および中枢神経系の障害のおそれ
水生生物に毒性 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):6.1; 国連包装等級(UN Packing Group):II 

貯蔵
・強酸化剤および食品や飼料から離しておく
・消火により生じる流出物を収容するための用意
 
包装
・食品や飼料と一緒に輸送してはならない
・破損しやすい包装のものは密閉式の破損しない容器に入れる 
ニコチン酒石酸塩 ICSC: 0521
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
白色の薄片。 

物理的危険性
 

化学的危険性
加熱すると、分解する。 有毒な窒素酸化物および一酸化炭素のフュームを生じる。 強酸化剤と 激しく反応する。 爆発の危険を生じる。 

化学式: C10H14N2 . 2C4H6O6
分子量: 462.5
・融点:89 - 101℃
・水への溶解度 : 非常によく溶ける
・発火温度:244℃
・沸点:141.3 - 302℃ (概算)
・引火点:143℃
・比重(水=1):1.495 (20℃)
・log Pow (オクタノール/水分配係数):-7.25  


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:エアロゾルの吸入、経皮および経口摂取。 

短期曝露の影響
本物質は、眼を重度に刺激する。 中枢神経系および心血管系に影響を与えることがある。 中枢神経系の抑制および呼吸抑制を生じることがある。 これらの影響は、遅れて現われることがある。 医学的な経過観察が必要である。 

吸入の危険性
とくに粉末状の場合、拡散すると、浮遊粒子が急速に、有害濃度に達することがある。 

長期または反復曝露の影響
動物試験では、人の生殖に毒性影響を及ぼす可能性があることが示されている。 


許容濃度
 

環境
・水生生物に対して毒性がある
 

・他のCAS番号:6019-06-3  

付加情報
  欧州分類
 

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© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021