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ギ酸ICSC: 0485 (9月 1997)
CAS登録番号: 64-18-6
国連番号: 1779
EINECS番号: 200-579-1

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 可燃性。  69℃以上では、蒸気/空気の爆発性混合気体を生じることがある。  裸火禁止。  69℃以上では、密閉系および換気。  水噴霧、粉末消火薬剤、アルコール耐性泡消火薬剤、二酸化炭素を使用する。  火災時:水を噴霧して容器類を冷却する。 

 あらゆる接触を避ける!  
  症状 予防 応急処置
吸入 咽頭痛。 咳。 灼熱感。 息切れ。 息苦しさ。 意識喪失。 症状は遅れて現われることがある。 「注」参照。  換気、局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 半座位。 医療機関に連絡する。 
皮膚 吸収される可能性あり! 痛み。 水疱。 重度の皮膚熱傷。  保護手袋。 保護衣。  汚染された衣服を脱がせる。 多量の水かシャワーで、皮膚を洗い流す。 医療機関に連絡する。 
痛み。 充血。 重度の熱傷。 かすみ眼。  呼吸用保護具と併用して、顔面シールドまたは眼用保護具を着用する。  数分間多量の水で洗い流し(できればコンタクトレンズをはずして)、医療機関に連絡する。 
経口摂取 咽頭痛。 灼熱感。 腹痛。 胃痙攣。 嘔吐。 下痢。  作業中は飲食、喫煙をしない。  口をすすぐ。 吐かせない。 医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・個人用保護具:自給式呼吸器付完全保護衣
・この物質を環境中に放出してはならない
・漏れた液やこぼれた液を、密閉式の容器にできる限り集める
・こぼれた液を、炭酸二ナトリウムなどの弱アルカリ性溶液で注意深く中和する
・次に多量の水で洗い流す
 

国連GHS判定基準に準拠

 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):8; 国連包装等級(UN Packing Group):II 

貯蔵
・強酸化剤、強塩基、強酸および食品や飼料から離しておく
・密封
・換気のよい部屋に保管
 
包装
・食品や飼料と一緒に輸送してはならない 
ギ酸 ICSC: 0485
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
刺激臭のある、無色の 発煙性の液体。 

物理的危険性
 

化学的危険性
加熱や強酸との接触により、分解する。 一酸化炭素を生じる。 本物質は、中程度の強酸。 酸化剤と 激しく反応する。 強塩基と 激しく反応する。 火災や爆発の危険を生じる。 多くのプラスチックおよび金属類を侵す。 

化学式: HCOOH
分子量: 46
・沸点:101℃
・融点:8℃
・比重(水=1):1.2
・水への溶解度 : 混和する
・蒸気圧:4.6 kPa (20℃)
・相対蒸気密度(空気=1):1.6
・20℃での蒸気/空気混合気体の相対密度(空気=1):1.03
・引火点:69℃
・発火温度:520℃
・爆発限界:18-51 vol%(空気中)
・log Pow (オクタノール/水分配係数):-0.54  


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:蒸気の吸入、経皮および経口摂取。 

短期曝露の影響
本物質は眼、皮膚および気道に対して、強い腐食性を示す。 経口摂取すると、腐食性を示す。 蒸気を吸入すると、肺水腫を引き起こすことがある。 「注」参照。 エネルギー代謝に影響を与えることがある。 アシドーシスを生じることがある。 

吸入の危険性
20℃で気化すると空気は汚染されて、 やや急速に、有害濃度に達することがある。 

長期または反復曝露の影響
 


許容濃度
TLV: 5 ppm (TWA); 10 ppm (STEL);.
MAK: 9.5 mg/m3;5 ppm; ピーク曝露限度カテゴリー: I(2); 妊娠中のリスクグループ: C;.
EU-OEL: 9 mg/m3, 5 ppm (TWA); 

環境
・水生生物に対して有害である
 

・肺水腫の症状は 2~3 時間経過するまで現われない場合が多く、安静を保たないと悪化する
・したがって、安静と経過観察が不可欠である
・医師または医師が認定した者による、適切な吸入療法の、迅速な施行を検討する
・許容濃度を超えても、臭気として十分に感じないので注意すること 

付加情報
  欧州分類
記号:C; R:35; S:(1/2)-23-26-45; Note:B 

ILO, WHOおよびEUは、翻訳の質や正確性、あるいは本翻訳版の使用に関して責任を負うものではない。
© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021