« 検索結果一覧に戻る  
ブロモクロロメタンICSC: 0392 (4月 2013)
クロロブロモメタン
メチレンクロロブロミド
CAS登録番号: 74-97-5
国連番号: 1887
EINECS番号: 200-826-3

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 不燃性。 火災時に、刺激性あるいは有毒なフュームやガスを放出する。  加熱すると、破裂の危険を伴う圧力上昇が起こる。    「化学的危険性」参照。
 
周辺の火災時には、適切な消火剤を使用する。  火災時:水を噴霧して容器類を冷却する。 

 ミストの発生を防ぐ!  
  症状 予防 応急処置
吸入 咽頭痛。 咳。 吐き気。 頭痛。 息切れ。 めまい。 嗜眠。 意識喪失。  換気、局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 半座位。 酸素処置が必要なことがある。 人工呼吸が必要なことがある。 医療機関に連絡する。 
皮膚 皮膚の乾燥。 発赤。  保護手袋。 保護衣。  汚染された衣服を脱がせる。 洗い流してから水と石鹸で皮膚を洗浄する。 医療機関に連絡する。 
充血。 痛み。  呼吸用保護具と併用して、安全ゴーグル、顔面シールドまたは眼用保護具を着用する。  数分間多量の水で洗い流し(できればコンタクトレンズをはずして)、医療機関に連絡する。 
経口摂取 腹痛。 他の症状については、「吸入」参照。  作業中は飲食、喫煙をしない。  口をすすぐ。 吐かせない。 コップ1、2杯の水を飲ませる。 医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・個人用保護具:空気中濃度に応じた有機ガスおよび蒸気用フィルター付マスク
・換気
・この物質を環境中に放出してはならない
・漏れた液やこぼれた液を、密閉式の容器にできる限り集める
・残留液を、砂または不活性吸収剤に吸収させる
・地域規則に従って保管・処理する
 

国連GHS判定基準に準拠

excl mark;warncancer;health haz
吸入すると有害
皮膚および眼刺激
呼吸器への刺激のおそれ
中枢神経系および血液の障害のおそれ
眠気やめまいのおそれ
飲み込んで気道に侵入すると、有害のおそれ 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):6.1; 国連包装等級(UN Packing Group):III 

貯蔵
・食品や飼料、強酸化剤、強塩基および金属から離しておく
・床面に沿って換気
・アルミニウムまたはプラスチック容器で貯蔵あるいは輸送してはならない
 
包装
・食品や飼料と一緒に輸送してはならない 
ブロモクロロメタン ICSC: 0392
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
特徴的な臭気のある、無色~黄色の液体。 

物理的危険性
蒸気は空気より重い。 

化学的危険性
加熱すると、分解する。 塩化水素、ホスゲンおよび臭化水素を含む、有毒で腐食性のフュームを生じる。 強酸化剤、強塩基およびナトリウム、カリウム、マグネシウム、粉末アルミニウムなどの金属と 激しく反応する。 火災や爆発の危険を生じる。 ある種のゴム、プラスチック類および被覆剤を侵す。 

化学式: CH2BrCl
分子量: 129.4
・沸点:68℃
・融点:-88℃
・比重(水=1):2.0
・20℃での蒸気/空気混合気体の相対密度(空気=1):1.5
・水への溶解度(20℃) :0.9 g/100 ml (溶けにくい)
・蒸気圧:14.7 kPa (20℃)
・相対蒸気密度(空気=1):4.5
・log Pow (オクタノール/水分配係数):1.41
・粘度:0.33 mm²/s (20℃) 


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:吸入、経口摂取および経皮。 

短期曝露の影響
蒸気は、眼、皮膚および気道を刺激する。 飲み込むと嘔吐することがあり、誤嚥性肺炎をおこすことがある。 高濃度の蒸気を吸入すると、肺水腫を引き起こすことがある。 「注」参照。 高濃度で曝露すると、意識低下を引き起こすことがある。 曝露すると、一酸化炭素中毒を引き起こすことがある。 機能障害を生じることがある。 これらの影響は、遅れて現われることがある。 

吸入の危険性
20℃で気化すると空気は汚染されて、 やや急速に、有害濃度に達することがある。 

長期または反復曝露の影響
反復または長期の皮膚への接触により、皮膚炎を引き起こすことがある。 中枢神経系および肝臓に影響を与えることがある。 


許容濃度
TLV: 200 ppm (TWA);.
MAK: 皮膚吸収 (H); 発がん性カテゴリー: 3; 

環境
・オゾン層への影響を考え、環境中への放出を避ける。 

・肺水腫の症状は、2~3 時間経過するまで現われない場合が多く、安静を保たないと悪化する。したがって、安静と経過観察が不可欠である 

付加情報
  欧州分類
 

ILO, WHOおよびEUは、翻訳の質や正確性、あるいは本翻訳版の使用に関して責任を負うものではない。
© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021