« 検索結果一覧に戻る  
過酸化バリウムICSC: 0381 (10月 1999)
CAS登録番号: 1304-29-6
国連番号: 1449
EINECS番号: 215-128-4

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 不燃性だが、他の物質の燃焼を助長する。  可燃性物質または還元剤と接触すると、火災および爆発の危険性がある。  可燃性物質、還元剤または酸との接触禁止。    周辺の火災時には、適切な消火剤を使用する。   

 粉塵の拡散を防ぐ! 作業環境管理を厳密に!  
  症状 予防 応急処置
吸入 灼熱感。 咳。 息苦しさ。 息切れ。 咽頭痛。 「経口摂取」参照。  局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 半座位。 人工呼吸が必要なことがある。 医療機関に連絡する。 
皮膚 発赤。 皮膚熱傷。 痛み。  保護手袋。 保護衣。  少なくとも15分間多量の水で洗い流した後、汚染された衣服を脱がせ、再度洗い流す。 
充血。 痛み。 かすみ眼。  粉末の場合には呼吸用保護具と併用して、安全ゴーグル、顔面シールドまたは眼用保護具を着用する。  数分間多量の水で洗い流し(できればコンタクトレンズをはずして)、医療機関に連絡する。 
経口摂取 腹痛。 嘔吐。 下痢。  作業中は飲食、喫煙をしない。  口をすすぐ。 吐かせない。 医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・個人用保護具:空気中濃度に応じた粒子用フィルター付マスク
・この物質を環境中に放出してはならない
・こぼれた物質を、ふた付きの容器内に掃き入れる
・地域規則に従って保管・処理する
・おがくずや、可燃性吸収剤に吸収させてはならない
 

国連GHS判定基準に準拠

 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):5.1; 国連の副次的危険性による分類(UN Subsidiary Risks):6.1; 国連包装等級(UN Packing Group):II 

貯蔵
・可燃性物質、還元剤および食品や飼料から離しておく
・乾燥
 
包装
・食品や飼料と一緒に輸送してはならない 
過酸化バリウム ICSC: 0381
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
白色のまたは灰色~白色の粉末。 

物理的危険性
 

化学的危険性
加熱や水および酸との接触により、分解する。 酸素および過酸化水素を生じる。 火災の危険性を増大させる。 本物質は、強酸化剤。 可燃性物質や還元性物質と 激しく反応する。 

化学式: BaO2
分子量: 169.3
・800℃で分解する
・融点:450℃
・比重(水=1):5.0
・水への溶解度 : 溶けにくい 


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:エアロゾルの吸入および経口摂取。 

短期曝露の影響
本物質は、眼、皮膚および気道を刺激する。 神経系に影響を与えることがある。 曝露すると、低カリウム血症を引き起こすことがある。 心臓障害および筋疾患を生じることがある。 

吸入の危険性
20℃ではほとんど気化しない。しかし拡散すると、浮遊粒子が急速に有害濃度に達することがある。 

長期または反復曝露の影響
 


許容濃度
TLV: 0.5 mg/m3 (TWA); A4(人における発がん性が分類できていない物質).
MAK: 0.5 mg/m3; ピーク曝露限度カテゴリー: II(8); 妊娠中のリスクグループ: D;.
EU-OEL: ((Baとして)): 0.5 mg/m3 (TWA); 

環境
・水生生物に対して有害である
 

・この物質により中毒を起こした場合は、特別の処置が必要であるため、指示のもとに適切な手段をとれるようにしておく
・汚染された衣服は(火災の危険があるため)、多量の水ですすぎ洗いする 

付加情報
  欧州分類
記号:O, Xn; R:8-20/22; S:(2)-13-27 

ILO, WHOおよびEUは、翻訳の質や正確性、あるいは本翻訳版の使用に関して責任を負うものではない。
© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021