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p-トルイジンICSC: 0343 (11月 2009)
p-アミノトルエン
4-アミノトルエン
4-メチルアニリン
1-アミノ-4-メチルベンゼン
p-メチルアニリン
CAS登録番号: 106-49-0
国連番号: 3451
EINECS番号: 203-403-1

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 可燃性。 火災時に、刺激性あるいは有毒なフュームやガスを放出する。  87℃以上では、蒸気/空気の爆発性混合気体を生じることがある。  裸火禁止。  87℃以上では、密閉系および換気。  水噴霧、泡消火薬剤、粉末消火薬剤、二酸化炭素を使用する。  火災時:水を噴霧して容器類を冷却する。 

 粉塵の拡散を防ぐ! 作業環境管理を厳密に! いずれの場合も医師に相談! 
  症状 予防 応急処置
吸入 紫色(チアノーゼ)の唇、爪および皮膚。 錯乱。 めまい。 頭痛。 息切れ。 脱力感。 痙攣。 吐き気。 意識喪失。  換気、局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 人工呼吸が必要なことがある。 直ちに医療機関に連絡する。 
皮膚 吸収される可能性あり! 発赤。 紫色(チアノーゼ)の唇、爪および皮膚。 他の症状については、「吸入」参照。  保護手袋。 保護衣。  汚染された衣服を脱がせる。 洗い流してから水と石鹸で皮膚を洗浄する。 直ちに医療機関に連絡する。 
充血。 痛み。  安全ゴーグルを着用する。  多量の水で洗い流す(できればコンタクトレンズをはずす)。 直ちに医療機関に連絡する。 
経口摂取 紫色(チアノーゼ)の唇、爪および皮膚。 めまい。 頭痛。 息苦しさ。 他の症状については、「吸入」参照。  作業中は飲食、喫煙をしない。  口をすすぐ。 直ちに医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・個人用保護具:自給式呼吸器付完全保護衣
・この物質を環境中に放出してはならない
・こぼれた物質を、密閉式の容器内に集める
・湿らせてもよい場合は、粉塵を避けるために湿らせてから掃き入れる
・残留分を、注意深く集める
・地域規則に従って保管・処理する
 

国連GHS判定基準に準拠

skull;toxiccancer;health hazenviro;aqua
注意喚起語:危険
可燃性液体
飲み込んだり、皮膚に接触または吸入すると有毒
眼刺激
アレルギー性皮膚炎を起こすおそれ
血液の障害
水生生物に、非常に強い毒性 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):6.1; 国連包装等級(UN Packing Group):II 

貯蔵
・消火により生じる流出物を収容するための用意
・強酸化剤、強酸および食品や飼料から離しておく
・密封
・床面に沿って換気
・暗所に保管
・排水管や下水管へのアクセスのない場で貯蔵する
 
包装
・食品や飼料と一緒に輸送してはならない 
p-トルイジン ICSC: 0343
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
無色の薄片。 空気および光に曝露すると暗色になる。 

物理的危険性
流動、撹拌などにより、静電気が発生することがある。 

化学的危険性
加熱や燃焼により、分解する。 窒素酸化物などの有毒なフュームを生じる。 強酸化剤および強酸と反応する。 ある種のプラスチックを侵す。 

化学式: C7H9N / C6H4CH3NH2
分子量: 107.2
・沸点:200℃
・融点:44-45℃
・比重(水=1):1.05
・水への溶解度(20℃) :0.75 g/100 ml (溶けにくい)
・蒸気圧:0.13 kPa (42℃)
・相対蒸気密度(空気=1):3.7
・20℃での蒸気/空気混合気体の相対密度(空気=1):1.00
・引火点:87℃ (c.c.)
・発火温度:480℃
・爆発限界:1.1-6.6 vol%(空気中)
・log Pow (オクタノール/水分配係数):1.39  


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:吸入、経皮および経口摂取。 

短期曝露の影響
本物質は、眼を刺激する。 血管に影響を与えることがある。 メトヘモグロビン生成を生じることがある。 これらの影響は、遅れて現われることがある。 医学的な経過観察が必要である。 「注」参照。 

吸入の危険性
20℃ではほとんど気化しない。しかしとくに粉末状の場合、拡散すると、浮遊粒子が急速に有害濃度に達することがある。 

長期または反復曝露の影響
反復または長期の接触により、皮膚感作を引き起こすことがある。 実験動物では腫瘍が見つけられているが、人への関連性は不明である。 


許容濃度
TLV: 2 ppm (TWA); (皮膚); A3(動物実験では発がん性が確認されているが、人との関連は不明な物質); BEI (生物学的曝露指標)記載あり;.
MAK: 皮膚吸収 (H); 皮膚感作 (SH); 発がん性カテゴリー: 3;.
EU-OEL: 4,46 mg/m3, 1 ppm (TWA); 8,92 mg/m3, 2 ppm (STEL); (皮膚); 

環境
・水生生物に対して強い毒性がある
・環境中に放出しないように、強く勧告する
 

・曝露の程度によっては、定期検診を勧める
・この物質により中毒を起こした場合は、特別の処置が必要であるため、指示のもとに適切な手段をとれるようにしておく
・許容濃度を超えても、臭気として十分に感じないので注意すること
・作業衣を家に持ち帰ってはならない
・ICSC 0341 および 0342 参照 

付加情報
  欧州分類
記号:T, N; R:23/24/25-36-40-43-50; S:(1/2)-28-36/37-45-61 

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© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021