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フルオロ酢酸ICSC: 0274 (4月 2017)
モノフルオロ酢酸
FAA
CAS登録番号: 144-49-0
国連番号: 2642
EINECS番号: 205-631-7

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 不燃性。 火災時に、刺激性あるいは有毒なフュームやガスを放出する。    「化学的危険性」参照。
   
周辺の火災時には、適切な消火剤を使用する。   

 あらゆる接触を避ける! いずれの場合も医師に相談! 
  症状 予防 応急処置
吸入 咳。 咽頭痛。 息切れ。 息苦しさ。 筋痙攣。 錯乱。 不整脈。 症状は遅れて現われることがある。  換気、局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 半座位。 人工呼吸が必要なことがある。 直ちに医療機関に連絡する。 
皮膚 吸収される可能性あり! 発赤。 重度の皮膚熱傷。 痛み。  保護手袋。 保護衣。  応急処置を行うときは、保護手袋を着用する。 汚染された衣服を脱がせる。 少なくとも15分間、多量の水かシャワーで皮膚を洗い流す。 直ちに医療機関に連絡する。 
かすみ眼。 重度の熱傷。  呼吸用保護具と併用して、顔面シールドまたは眼用保護具を着用する。  数分間多量の水で洗い流す(できればコンタクトレンズをはずす)。 直ちに医療機関に連絡する。 
経口摂取 口や喉の熱傷。 腹痛。 痙攣。 ショック/虚脱。 他の症状については、「吸入」参照。  作業中は飲食、喫煙をしない。 食事前に手を洗う。  口をすすぐ。 吐かせない。 直ちに医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・危険区域から立ち退く!
・専門家に相談する!
・個人用保護具:自給式呼吸器付完全保護衣
・下水に流してはならない
・こぼれた物質を、ふた付きの 密閉式容器内に掃き入れる
・残留分を、注意深く集める
・地域規則に従って保管・処理する
 

国連GHS判定基準に準拠

skull;toxiccorr
注意喚起語:危険
飲み込むと、生命に危険
重篤な皮膚の薬傷・眼の損傷
水生生物に有害 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):6.1; 国連包装等級(UN Packing Group):I 

貯蔵
・食品や飼料から離しておく
・「化学的危険性」参照
・換気のよい部屋に保管
 
包装
・気密
・破損しない包装
・破損しやすい包装のものは密閉式の破損しない容器に入れる
・食品や飼料と一緒に輸送してはならない 
フルオロ酢酸 ICSC: 0274
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
無臭の 無色の結晶。 

物理的危険性
 

化学的危険性
加熱すると、分解する。 フッ化物などの 非常に有毒なフュームを生じる。 多くの化学物質と反応する。 有毒で引火性のガスを生じる。 

化学式: C2H3FO2 / CH2FCOOH
分子量: 78.0
・沸点:165℃
・融点:35.2℃
・比重(水=1):1.37
・水への溶解度 : 自在に溶ける
・log Pow (オクタノール/水分配係数):-0.061(概算)
・蒸気圧:534 Pa (20℃)  


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:吸入、経皮および経口摂取。 

短期曝露の影響
本物質は眼、皮膚および気道に対して、腐食性を示す。 経口摂取すると、腐食性を示す。 心血管系、中枢神経系および腎臓に影響を与えることがある。 心不全、腎不全などの機能障害を生じることがある。 これらの影響は、遅れて現われることがある。 医学的な経過観察が必要である。 「注」参照。 曝露すると、死を引き起こすことがある。 

吸入の危険性
20℃ではほとんど気化しない。しかしとくに粉末状の場合、噴霧もしくは拡散すると、浮遊粒子が急速に有害濃度に達することがある。 

長期または反復曝露の影響
精巣および心臓に影響を与えることがある。 


許容濃度
 

環境
・環境に有害な場合がある。哺乳類への影響にとくに注意すること
 

・この物質により中毒を起こした場合は、特別の処置が必要であるため、指示のもとに適切な手段をとれるようにしておく
・汚染された衣服を、バッグまたは容器に入れ密閉し、隔離する 

付加情報
  欧州分類
記号:T+, N; R:28-50; S:(1/2)-20-22-26-45-61 

ILO, WHOおよびEUは、翻訳の質や正確性、あるいは本翻訳版の使用に関して責任を負うものではない。
© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021