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メチルエチルケトンICSC: 0179 (4月 2017)
MEK
エチルメチルケトン
2-ブタノン
CAS登録番号: 78-93-3
国連番号: 1193
EINECS番号: 201-159-0

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 引火性が高い。  蒸気/空気の混合気体は、爆発性である。  裸火禁止、火花禁止、禁煙。  密閉系、換気、防爆型電気設備および照明設備。 充填、取り出し、取り扱い時に圧縮空気を使用してはならない。 火花防止工具を使用する。  アルコール耐性泡消火薬剤、水、粉末消火薬剤、二酸化炭素を使用する。  火災時:水を噴霧して容器類を冷却する。 

 ミストの発生を防ぐ!  
  症状 予防 応急処置
吸入 咳。 頭痛。 めまい。 吐き気。 嘔吐。 嗜眠。 痺れ。 息苦しさ。  換気、局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 医療機関に連絡する。 
皮膚 皮膚の乾燥。  保護手袋。 保護衣。  汚染された衣服を脱がせる。 多量の水かシャワーで、皮膚を洗い流す。 
充血。 痛み。  安全ゴーグルを着用する。  数分間多量の水で洗い流し(できればコンタクトレンズをはずして)、医療機関に連絡する。 
経口摂取 「吸入」参照。
意識喪失。 
作業中は飲食、喫煙をしない。  口をすすぐ。 吐かせない。 何も飲ませない。 医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・個人用保護具:自給式呼吸器
・下水に流してはならない
・漏れた液やこぼれた液を、密閉式の容器にできる限り集める
・残留液を、砂または不活性吸収剤に吸収させる
・地域規則に従って保管・処理する
 

国連GHS判定基準に準拠

flam;flameexcl mark;warncancer;health haz
注意喚起語:危険
引火性の高い液体/蒸気
重度の眼刺激
呼吸器系への刺激のおそれ
眠気やめまいのおそれ
生殖能または胎児への、悪影響のおそれの疑い
飲み込んで気道に侵入すると、有害のおそれ 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):3; 国連包装等級(UN Packing Group):II 

貯蔵
・耐火設備
・強酸化剤および強酸から離しておく
・冷所
・密封
・排水管や下水管へのアクセスのない場で貯蔵する
 
包装
 
メチルエチルケトン ICSC: 0179
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
特徴的な臭気のある、無色の液体。 

物理的危険性
蒸気は空気より重く、地面に沿って移動して、遠距離発火の可能性がある。 

化学的危険性
強酸化剤および無機酸と 激しく反応する。 火災や爆発の危険を生じる。 ある種のプラスチックを侵す。 

化学式: C4H8O / CH3COCH2CH3
分子量: 72.1
・沸点:80℃
・融点:-86℃
・比重(水=1):0.8
・水への溶解度(20℃) :29 g/100 ml (よく溶ける)
・蒸気圧:10.5 kPa (20℃)
・相対蒸気密度(空気=1):2.41
・20℃での蒸気/空気混合気体の相対密度(空気=1):1.1
・引火点:-9℃ (c.c.)
・発火温度:505℃
・爆発限界:1.8-11.5 vol%(空気中)
・log Pow (オクタノール/水分配係数):0.29
・粘度:0.40 cP (25℃) 


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:吸入、経口摂取および経皮。 

短期曝露の影響
本物質は、眼および気道を刺激する。 中枢神経系に影響を与えることがある。 曝露すると、意識喪失を引き起こすことがある。 飲み込むと気道に入りやすく、誤嚥性肺炎を起こすことがある。 

吸入の危険性
20℃で気化すると空気は汚染されて、 やや急速に、有害濃度に達することがある。 

長期または反復曝露の影響
皮膚の脱脂を起こし、乾燥やひび割れを生じることがある。 動物試験では人で生殖・発生毒性を引き起こす可能性があることが示されている。 


許容濃度
TLV: 200 ppm (TWA); 300 ppm (STEL); BEI (生物学的曝露指標)記載あり;.
MAK: 600 mg/m3;200 ppm; ピーク曝露限度カテゴリー: I(1); 皮膚吸収 (H); 妊娠中のリスクグループ: C;.
EU-OEL: 600 mg/m3, 200 ppm (TWA); 900 mg/m3, 300 ppm (STEL); 

環境
・通常の使用法と異なる状況での環境中への放出を避ける
 

・許容濃度を超えても、臭気として十分に感じないので注意すること 

付加情報
  欧州分類
記号:F, Xi; R:11-36-66-67; S:(2)-9-16; Note:6 

ILO, WHOおよびEUは、翻訳の質や正確性、あるいは本翻訳版の使用に関して責任を負うものではない。
© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021